ドラフト史

ドラフト1位競合史:東京六大学のスター選手を逃した1979年

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ドラフト位競合


西武ライオンズとなってからドラフト1位指名で競合した年の抽選結果と指名選手の成績を振り返ってみたいと思います。

6球団競合


1979年ドラフトでは三冠王を獲得するなど東京六大学のスター選手だった早稲田大学の岡田彰布選手を指名しました。
しかしヤクルト南海阪神阪急近鉄との競合の結果、阪神が交渉権を獲得しています。

抽選を外したライオンズは鴻野淳基選手を1位指名しています。
またヤクルトは片岡大蔵投手、南海は名取和彦投手、阪急は木下智裕投手、近鉄は藤原保行投手を指名しました。
各選手のNPBでの通算成績は以下のようになっています。

岡田選手1639試合 打率.277 247本塁打836打点76盗塁
鴻野選手
450試合 打率.255 14本塁打60打点44盗塁
片岡投手
4試合 0勝0敗-H0S 防御率1.80
名取投手35試合 5勝13敗-H0S 防御率6.55
木下投手119試合 10勝8敗-H1S 防御率4.52
藤原投手11試合 1勝2敗-H0S 防御率6.07

岡田選手は打撃タイトルの獲得は無かったもののチームの中軸として長く活躍を見せ1985年の阪神の日本一にも貢献しました。
そして阪神の監督に就任した今季も見事にチームを優勝に導いています。

一方でライオンズが指名した鴻野選手は出場機会に恵まれず1984年オフにトレードで巨人に移籍しました。
なお巨人では一時期サブ要員として活躍を見せていました。

他の球団が指名した投手たちも目立った成績を残せませんでした。
その中で名取投手タイロン選手とのトレードでライオンズに移籍してきましたがやはり目立った活躍を見せられませんでした。

岡田選手が6球団競合に相応しい成績を残した一方で各球団の外れ1位の選手達は期待通りの活躍をできなかっただけに抽選が大きく明暗を分けた年となりました。


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ドラフト1位競合史:球団初の優勝に貢献したクローザーを引き当てた1978年

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ドラフト1位競合


西武ライオンズとなってからドラフト1位指名で競合した年の抽選結果と指名選手の成績を振り返ってみたいと思います。

4球団競合


西武ライオンズ初年度の1978年ドラフトでは住友金属の森繁和投手を指名しました。
中日ヤクルト日本ハムとの強豪の末に見事に交渉権を獲得しています。

抽選を外した中日は高橋三千丈投手、ヤクルトは原田末記投手、日本ハムは高代延博選手を指名しました。
各選手のNPBでの通算成績は以下のようになっています。

森投手344試合 57勝62敗-H82S 防御率3.73
高橋投手60試合 5勝4敗-H2S 防御率4.92
原田投手4試合 0勝0敗-H0S 防御率3.60
高代選手917試合 打率.256 57本塁打346打点54盗塁

高橋投手は1年目は一軍で活躍したものの2年目以降は故障もあり登板機会が激減し、原田投手は4試合のみの登板に終わりました。
高代選手は1年目からショートのレギュラーに定着するとベストナイン、ダイヤモンドグラブ賞を1度ずつ受賞する活躍を見せました。

一方で森投手は1年目からローテーションに定着すると2年目からは先発として2年連続の二桁勝利を挙げました。
更に入団4年目の1982年からはリリーフに転向すると西武ライオンズ初となる日本一に貢献し、翌年以降も最優秀救援投手を1回獲得するなどクローザーとして活躍しました。

結果として4球団競合に相応しい成績を残しており、抽選を引き当てたことがチームの初優勝にも繋がった有意義なドラフトになったと思います。


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ライオンズ育成指名のターニングポイントとなりそうな2020年ドラフト

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2020年育成指名


21日に豆田泰志投手が支配下登録されました。
これで2020年育成ドラフトで指名された5選手のうち4選手が支配下登録を勝ち取っています。

ルーキーイヤーの2021年5月には育成5位の水上由伸投手が支配下登録されました。
二軍でも結果を残せていなかったものの一軍に定着するとデビューからの連続無失点記録を更新し、昨年はセットアッパーとして最優秀中継ぎのタイトルを獲得しました。
今季は不調で再調整が続いたものの残り試合での巻き返しを期待したいです。

2年目の2022年7月上旬には育成2位の長谷川信哉選手が支配下登録を勝ち取りました。
この年は打率1割台に低迷したものの今年はプロ初本塁打を放つなど成長を見せています。
走力もあるだけに将来的にはリードオフマンとしての期待もかかります。

同年7月下旬には育成1位の赤上優人投手が支配下登録されました。
しかし二軍では安定した投球を披露していたもののシーズン最終盤までCS争いを繰り広げていたチーム事情から一軍登板はありませんでした。
更にオフに受けた手術の影響で今季はファームでも登板機会が少ないだけにまずは昨年の状態に戻したいところです。

そして育成4位の豆田泰志投手は今季フォーム改造を行なってから成績が大幅に良化しました。
球速以上に威力があり三振を奪える直球が魅力でまずはリリーフとして期待されるため、このまま結果を残して一軍デビューを飾って欲しいです。

一方で育成3位のジョセフ選手はスイッチ転向や内野にも挑戦していますがまだ結果を残せていません。
身体能力は高いだけに打撃面を向上させて来季以降の契約も勝ち取りたいところです。

ライオンズが育成指名に参加し始めた当初は指名人数も少なく全員が支配下登録されるのが既定路線という状況でした。
しかし徐々に育成選手の人数が増える中で2020年指名選手は全員が好成績を残して支配下登録を勝ち取ったというのが大きいと思います。
そしてこの流れは翌年に指名された滝澤夏央選手、古市尊選手の支配下登録にも繋がっています。

支配下登録を勝ち取った2022年育成選手達はまだ着実に成長を遂げている段階ですので、千賀投手、牧原選手、甲斐選手を輩出したソフトバンクの2010年育成ドラフトに匹敵するような成功例となって欲しいところです。
またこの年の支配下指名選手は佐々木健投手が一軍に定着しつつあるものの故障などで伸び悩んでいる選手も多いだけに育成指名選手達に負けないよう切磋琢磨しながら成長して欲しいです。


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各球団の駆け引きが松井選手の運命を左右した1993年ドラフト

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ドラフト3位入団


1993年ドラフトで中日が松井稼頭央選手を指名しようとしていたという記事がありました。

PL学園時代は投手だった松井選手は故障が多くプロからの評価は高くありませんでした。
その中で中日はショートとして高く評価していたものの下位でも指名できるという判断から4位での使命を予定していたようです。
しかし結果的には事前に全く情報が出ていなかったライオンズが3位で指名し中日としては狙っていた選手を逃す結果となりました。

中日に入団していた場合は立浪選手とのPL学園コンビで二遊間を組んだ可能性もあります。
しかしプロ入り後にスイッチヒッターに転向したのは当時の谷沢健一コーチのアドバイスによるものであり、また東尾修監督が我慢して起用した事でチームの主力に成長しました。

そのため中日ではトリプルスリーを獲得し、MLBに挑戦して日米通算2700安打以上を放ったスター選手にな慣れなかった可能性もあります。
それだけに松井選手にとっては自身の運命を大きく左右したドラフトになったと思いますし、今後のドラフトも他球団との駆け引きを制しつつライオンズで活躍できるような選手を指名して欲しいところです。


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チームの主力となってきたドラフト1位指名野手

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ドラフト1位


今年のドラフトでは蛭間拓哉選手の1位指名を公表しています。

球団として外野手の1位指名は西鉄時代の髙橋二三男選手以来52年振りとなります。
他球団も含めて余程の強打者でない限りは外野手の評価は高くなりにくい傾向にあるようです。

埼玉に移転してから昨年までに14名の野手がドラフト1位指名を受けています。

1979年 鴻野淳基 内野手
1980年 石毛宏典 内野手
1981年 伊東勤 捕手
1984年 大久保博元 捕手
1985年 清原和博 内野手
1987年 鈴木健 内野手
1995年 高木大成 捕手
1996年 玉野宏昌 内野手
1999年 高山久 内野手
2001年 細川亨 捕手
2002年 後藤武敏 内野手(自由獲得枠)
2005年 炭谷銀仁朗 捕手
2013年 森友哉 捕手
2020年 渡部健人 内野手

ドラフト1位の評価を受けただけにチームの主力となった選手が多い印象です。
石毛選手、伊東選手、清原選手は黄金期の不動のレギュラーですし、高木選手、鈴木選手は東尾監督時代に中軸を担いました。

また伊東選手、細川選手、炭谷選手、森選手と指名している事から正捕手となり得る選手はドラフト1位で確保しようというチームの戦略が伺えます。

ただし直近の10年に限ると野手のドラフト1指名は2選手のみとなっています。
これは投手陣の整備は必要だった事に加え野手はドラフト中位以下の選手が主力に成長してきた点も影響してきたのではと思います。

しかし一方で2020年以降は貧打に苦しんでいます。
それだけに猛打復活のためにも蛭間選手にかかる大きいのではと思います。
また今季は不振に陥った渡部選手が課題を克服してチームの中軸に成長できるかどうかが今後のチームの補強方針に大きく影響しそうです。


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ライオンズファン歴35年。ブログでライオンズに関する記事を書いています。
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